Eurasian Tree Sparrow
Passer montanus
標本情報
個体No.1
回収時の状況
死体回収(ロードキル)
採取地
神奈川県伊勢原市
測定値[mm]
初列風切:51(P1) – 62(P6)
次列風切:46(S6) – 50(S1)
三列風切:32(Te3) – 46(Te1)
尾羽:58 – 59
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日本の国鳥はキジですが、日本人に一番馴染みが深いのはスズメかと思います。野鳥の名前を知らなくても、スズメを知らない日本国民なんていないのではないでしょうか(言い過ぎ?)。いつも私たちのそばにいて、鳥の存在を一番身近に感じさせてくれるのがスズメだと思います。
さて、羽標本を見てみましょう。
茶色と焦げ茶色、それに肌色が複雑に混じり合っていますね。風切は主に焦げ茶色ですが、羽弁の縁が肌色になっている事がわかります。写真では分かり辛いですが、尾羽も羽弁の縁はうっすら肌色です。
大雨覆では茶色と焦げ茶色に加え、先端に白斑が入っています。いかにもスズメらしい色使いです。
ちなみに大雨覆とはここです。次列風切の根本に生えている羽です。焦げ茶のモザイク模様が並んで見えるのは、一枚一枚の羽の斑が連なっているからなんですね。
所でスズメの風切のこの色、どこかでみた事ありませんか?大きさは全然違いですが、ヒヨドリととっても似た色使いなのです。大きさも姿形も違うのに、風切の色使いだけ似ているというのは不思議ですね。
似たような大きさのシジュウカラとメジロを並べてみましたよ。大きさはシジュウカラとほぼ同じ。メジロは一回り小さいですね。
スズメの羽を拾うには、塒(ねぐら)を探すのが一番かと思います。駅前やショッピングセンターなど、人が多く集まる場所の常緑の街路樹がよく塒に利用されています。初夏〜秋にかけて、換羽で落ちた羽が、沢山落ちています。部位を同定する練習には、塒に落ちている羽から始めると気軽かと思います。
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参考ページ
参考文献
- 原寸大写真図鑑 羽 増補改訂版、叶内拓哉・高田勝、文一総合出版
- 野鳥の羽ハンドブック、高田勝・叶内拓哉、文一総合出版
- 山渓ハンディ図鑑7 新版日本の野鳥、叶内拓哉・安部直哉・上田秀雄、山と渓谷社
- フィールド図鑑 日本の野鳥 第2版、水谷高英、文一総合出版
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