Japanese Green Pigeon
Treron Sieboldii
標本情報
個体No.1
回収時の状況
食痕
測定値[mm]
初列風切:117(P1) – 155(P8)
次列風切:84(S8) – 106(S1)
三列風切:65 – 88
尾羽:106(T7) – 133(T1)
個体No.2
回収時の状況
食痕
測定値[mm]
初列風切:119 – 151
次列風切:89 – 99
三列風切:-
尾羽:106 – 117
個体No.3
回収時の状況
食痕
測定値[mm]
初列風切:123 – 142
次列風切:94 – 98
三列風切:76 – 84
尾羽:122
個体No.4
回収時の状況
食痕
測定値[mm]
初列風切:95 – 155
次列風切:98 – 99
三列風切:-
尾羽:-
省略記号と羽の順番
アオバトについて(簡単に)
アオバトは普段山で暮らしていますが、春から夏にかけてはわざわざ海まで飛んで行って海水を飲むという、一風変わったハト。
山中を歩いていて、「アオゥ〜〜〜」と怪しい叫び声が聞こえたらアオバトです。
その声はまるで子供が泣き叫んでいる様にも聞こえるんです。
山々に響き渡る「アオゥ〜〜〜」は、正直ちょっと不気味。
空耳感のあるこの声を山中で何度も聞くと、家に帰っても頭から離れません。。。
でも、姿は爽やかな若草色で素敵ですよ。
山で姿を見かけるのは難しいですが、海で海水を飲むのは割と簡単です。
アオバトにはどうやらお気に入りの海岸があるようで、飲水に来ると分かっている場所に行けば大抵出会えるかと。
神奈川では大磯の照ヶ崎海岸が有名です。
アオバトの事はその大磯のこまたんさんがとても詳しく調べられています。
羽標本の観察
それでは羽標本を見ていきましょう。
風切
風切は濃いグレーで、これと言った特徴が無いように見えます。
でも実は次列風切の外弁の縁に、薄く緑がかったクリーム色のワンポイントが入っています。
ここがわかると容易に同定できます。
幼羽の風切は成鳥羽とだいぶ様子が違うので要注意です。
アオバトの幼羽については、こちらで詳しく書きました。
下尾筒
下尾筒はとっても長く、尾羽と同じ位。
そしてこちらはクリーム色がメインで、羽軸に沿ってグリーンが入ります。
この下尾筒はとても美しく、羽が重なった姿はまるでレースの様にも見えます。
アオバトではこの羽が拾って一番嬉しい部位かと思います。
下から覗き込むと、お洒落なレースのパンツが確認できますよ(笑)。
尾羽
ノウハウのページでハト3類の尾羽の見分けについて書いています。
こちらも是非ご覧ください。
SKGの羽コレクションの中にアオバトは沢山収蔵されていて、4個体を公開しました。
きっと津久井や丹沢にはたくさんのアオバトが生息しているのかと思います。
そしていくつかの個体を触っていると、個体差が結構ある事に気がつきました。
特に尾羽は大きいものから、とても小さいものまで様々です。
今後この辺りに注目した記事を書きたいと思います。
コメント
本の紹介有り難うございました。高いと思いつつも無くなると手に入らないと思い、原寸大写真図鑑購入しました。ブックレビューを見て、羽識別マニュアルも購入してしまいました。とても素晴らしい本で良かったです。
結構、羽は拾っていましたが、どうして良いか困る所もありました。なかなか識別はむずかしいです。
近所の鉄塔でハヤブサが食事をするため、夏に声しか聞いたことのないアオバトの羽が落ちている事がありました。宝物として取っていましたが、アオバトの下尾筒の羽は日にちが立って色褪せたものかと思って拾わずに居ました。このHPを見て今では無駄にせず拾っています。
テープや上質紙も購入しました。少しづつ整理したいと思っています。今後も羽図鑑として紹介されていくのを楽しみにしております。
コメントありがとうございます。
原寸大写真図鑑羽と羽根識別マニュアルをご購入されたとの事、同じ羽好きとしてとても嬉しく思います。
値段は張りますが、人生を豊かにする素晴らしい図鑑だと思いますよ。
ハヤブサの食事場所が近くにあるなんて羨ましいです。羽も沢山拾えるでしょうし、頑張れば食事シーンも見られそうですね。
ここの所更新が滞っていますが、羽は少しづつ溜まっています。
タイミングを見て、順次リリースして行く予定です。
これからも当サイトをよろしくお願いします。