Japanese White-eye
Zosterops japonicus
標本情報
個体No.1
回収時の状況
食痕
採取地
不明ですが、神奈川県近辺と推測
測定値[mm]
初列風切:46(P2) – 54(P8)
次列風切:38(S6) – 40(S5)
三列風切:32(Te1)
尾羽:48(T4) – 49(T6)
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メジロは住宅地から公園、森林まで広く生息していて身近に見られる鳥です。初春の梅が綺麗な頃は、警戒心が下がっているようで、かなり近くで見る事ができます。花の蜜を吸っている姿はとっても絵になりますね。
さて、羽標本をみてみましょう。鮮やかな黄緑色のメジロですが、風切は地味で黒と白です。
しかし良く見てみましょう。外弁にメジロの象徴と言える、黄緑色が縁取られているのがわかります。
この羽の色は、生息環境が同様のシジュウカラとも似ていて、注意が必要です。
でも、比較してみてみると、メジロの方が外弁の黄緑色の縁取りのがはっきりとして濃いです。また、シジュウカラの初列風切は黄緑というより、ほぼ白です。この点で見分けできると思います。
種を代表する色が、風切では外弁だけに入るというのは、実は良くあるパターンです。一体どうしてなのでしょうか。
実は、翼を畳んでいる時に見えるのは、主に外弁の端っこだけです。ここからは私の推測ですが、もしかすると、色を付けるのにはそれなりにエネルギーが必要で、その為、着色するのは見える所だけにしている。そして、見えない所は手抜きをすることで省エネをしているのかも知れませんね。(知っている方、情報ください!)
風切と尾羽はシジュウカラと同様に透ける羽です。裏に何か置くと透けて見えるのがわかりますね。
管理人は、これまでにメジロの羽が散乱した現場に2度遭遇した事があります。いずれも綺麗に羽が抜かれていました。
誰の仕業か知る由もありませんが、こんなに小さな鳥の羽を上手に引き抜くものだ、と感心してしまいました。一体どんな捕食者が食べたのか。食べられたメジロさんには気の毒ですが、とっても興味が湧いたのを覚えています。
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参考ページ
参考文献
- 原寸大写真図鑑 羽 増補改訂版、叶内拓哉・高田勝、文一総合出版
- 野鳥の羽ハンドブック、高田勝・叶内拓哉、文一総合出版
- 山渓ハンディ図鑑7 新版日本の野鳥、叶内拓哉・安部直哉・上田秀雄、山と渓谷社
- フィールド図鑑 日本の野鳥 第2版、水谷高英、文一総合出版
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